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【GIG×Wiz トップ対談】『SmartSellプロジェクト』始動!ビッグデータとAIが拓く未来の営業活動とは!?

2020.03.18

#Interview

ITの総合商社であるWizは、豊富な営業リソースと、マーケティング力・クリエイティブ力を強みに事業を拡大してきました。そしてこの度、新たな取り組みとして、IoT・ICT・クラウドサービスなどの多彩な商品を取り揃えているオンラインセレクトショップ「Wiz cloud」を武器に、GIG社とタッグを組み、大規模なデータベースを構築・活用する『SmartSellプロジェクト』を始動します。
ビッグデータとAI活用で何が変わるのか。Wiz代表の山崎が見据える未来とは。今回、デジタル領域の課題に対して、システム開発・マーケティング・データ解析など一気通貫のデジタルコンサルティングサービスを展開するGIG代表の岩上氏との対談が実現しました。

Wiz社の山崎(左)と、GIG社の岩上氏(右)。「株式会社GIG (GIG inc.)」にて。

―このプロジェクト発足の経緯を教えてください。

山崎俊社長(以下、山崎):今までのWizは、営業とクリエイティブをかけ合わせてメディア開発などに力を入れてきました。しかし今後は「データの活用」をしていかないといけない。ここをさらに強化していかないと、今後の発展や活性化はないという課題が、Wizとして見えてきました。データがいかに重要なのか、どのように使っていかなくてはいけないのか。そう考えたときに、社外取締役でもある岩上社長にデータベース開発のタッグを組んでいただきました。

岩上貴洋社長(以下、岩上):実は、お会いした頃から「強い営業力を持つWiz社のデータを蓄積し、受注率や顧客満足度の指標であるLTVを伸ばすために有効活用すれば、とてつもない可能性を秘めているのではないか」というお話をしていました。顧客接点を広げ、活動量を担保しながら競争力のある商材を揃えていく、ITサービスの商社的な存在になるというお話を聞いていたので。

数年前からAIや機械学習分野が盛り上がり、FinTech(金融)、AgriTech(農業)、EduTech(教育)など領域×Technologyの造語が出てくる中で、営業(Sales)と技術(Technology)をかけ合わせたSalesTechという言葉も出てきました。欧米では、CRMやSFAなど商談から受注までの過程のデータを蓄積し、分析し、今この瞬間どういう状況にいるのか、次の一手はどう進めていくのかを常に把握できるようなツールも浸透しつつあります。

日本国内でもSalesTechに関するスタートアップ企業が増えていく中で、組織力と営業力のあるWiz社にTechnologyが掛け合わされば、ものすごい組織になると当時から感じていました。「Wiz社の営業活動をサポートするツールを開発しながら、副次的活動データを蓄積し、未来を創るための基盤を作りたい」という考えからスタートしましたね。

山崎:そうですね。最初に会った頃から、Wizのセールスのボリュームについては好意的に感じていただいていて、そのときも「データが大事」という話をしましたね。

今回、GIG社に開発を頼んだ理由は、何が一番大きいですか?

山崎:これから創っていきたい世界観というのは、同じ感覚を持っていないとなかなか具現化できません。まだ自分の頭の中でも“何が正解なのか”を分かっていない状態で「誰に頼るべきか?」を考えたときに、「岩上さんしかいないだろう」と思いました。

おそらく、他の会社に依頼していたら「あなたたちがビジョンと戦略を考えてください!それを僕たちが開発します!」となると思うのですが、誰も正解が分からない中で行っていくとなると、このやり方では上手くいかないと思うんです。でも、岩上さんなら「Wizがやりたいことはこれだよね」という構成のゴール地点を認識した上でファシリテートしてもらえるんじゃないかと思った次第です。

―データを活用しWiz社が目指していくことは何ですか?

山崎:我々が現在目指していることは「DXコンシェルジュになること」だと思っています。
これまで、Wizが代理店として様々な商品を販売していくなかで行ってきたことは、「情報を伝えること」です。商品をお客様にPRし、そして情報をキャッチしてくれた方に商品を届けた。

初めのうちは、情報を伝えた後の対応をキャリア様にお願いしていましたが、段々と「お客様と今後もずっと繋がっていきたい」と思うようになりました。そのため、お客様と「Wizから商品を購入した」という関係性を作って行こうと思ったんです。

しかし、僕たちはメーカーになるよりは、“流通のパワーを持つことで沢山のコンテンツを持つ会社”になっていくべきだと考え、創業から6年目までは支社と販売チャネルを増やしていきました。

そうすることで支社数が増え、従業員も1000名を超えました。また、販売チャネルもコールセンター・訪問・Webと増え、様々な企業とアライアンスを組めるようになってきています。

これまで光回線を販売してきた我々ですが、今ではIoT・ICTだけではなく、集客やコスト削減のご提案もできようになり、「WizはITの総合商社だ」と言えるようになりました。そうして、“情報を流す会社”から、“人と企業の課題聞き、ITで解決する会社”になってきたんです。

これがどういうことかと考えたとき、「DX」というワードが出てきました。つまり、我々がやろうとしていることは「DXコンシェルジュになること」だと結論付けたのです。

そして、「お客様の課題をどうやって聞くか」と考える中で、“蓄積したデータを使った課題解決”という答えに辿り着きました。今後はデータを集め、そこからお客様の課題を見つけ、解決策をご提案していけるようになりたいですね。

―DXコンシェルジュになるために必要なことと、今後進めていくことを教えてください。

岩上:先ほど山崎さんからもありましたが、膨大なデータを蓄積し、どう活用していくかが重要になってきています。

SmartSellプロジェクトでは、今まで顕在化されていなかった顧客のへの価値提供を可視化し、分析できるデータ収集の元になる基盤を作りたいと考えています。基盤を構築した先には、「1.顧客接点の開拓」「2.継続的な価値提供」「3.分析・解析」「4.人材開発」「5.商材開発」を順次進めていきたいと思っています。

また、世界最大のeコマース企業だったamazonから、クラウドストレージサービスのAWSが生まれたように、セールスに強みのあるIT総合商社のWiz社から蓄積されたデータを活用した何らかのサービスを生み出していきたいですね。

山崎:確かに、この顧客接点をデータ化していけば必ずビジネスチャンスになっていくということですね。

今後、AIは営業活動にどのように影響していくと考えますか?

岩上:まずは「効率化し生産性を向上させる」「付加価値を提供し顧客単価やLTVを上げる」という2点だと思います。

山崎:最近の医療ドラマでも、その人のカルテを出したら、AIがレコメンドして「この術式でこのように手術しなさい」という指示を出してきますよね。そこでドラマの主人公は「いたしません」と言うんですけど、これはその通りで、最終的には人が決めればいいことなんですよね。ただ、いずれはこのような形で「あなたの会社はこのようにDXしなさい!業績伸ばしなさい!」といった、AIの診断システムみたいなものができたらいいなと思いますね。

岩上:そうですね。データを蓄積していくことで、できる世界が広がると思います。乗降客数や交通量、商圏の競合データ、売上成長率、企業データ等、様々なデータが入手できます。外部のデータをWiz社が蓄積してきたデータと結合し、分析することで、何かしらのスコアリングは出せると思います。まずは基盤をブラッシュアップしていくことが先決なので、少し時間はかかるかもしれないですけどね。

山崎:そうなると、営業はいなくなるんですかね?そのデータボックスに自社の強み・弱み、財務状況などを入れ込んだら、営業マンを要さずに「あなたはこの商品・サービスを使いなさい」というようなAI診断サービスを誰かが作っていくんですかね。

年収なども同じで、自分のスキルを入れたら「あなたはここの会社がいいよ」とか、「この会社に売り込み希望しますか?」というようなレコメンドがされていくようになるんでしょうか。

岩上:効率化したことにより、業務内容は変わるかもしれませんが、意思決定のプロセスで誰かの後押しやサポートは重要な競争力だと思います。広い意味でのUX (user experience)/ 顧客体験は、営業やカスタマーサポートも含まれているので重要な要素の1つだと思います。

山崎:営業マンはいなくならないんですね。ただ、そういう意味では、データ・仮説・方向性ってすごく大切で、「こうするべき」「この商品をこのお客さんに提案するべき」というのは営業マン自身の感覚でしかないから、AIが「こうするべきだ」と言ってくれるのは心強いと思うんですよね。
…そういうところなんだろうね、目指すべきところは。

開発における現状の課題を教えてください。

岩上:現状の課題は、いい意味でも悪い意味でもWiz社の組織編成が激しいので、ロジックを定義する難易度が高いことです。商材も多く、1,000人以上の組織とは思えないくらいのスピードで成長しているので、商談フロー含めて大きく変わっていくロジックを定義しつつ、柔軟性のある考え方を両立しようと試みています。

特に、事業部と商談フローを構築しきるため、外部ツールとの連携も視野にいれてプロジェクトを進めています。

Wiz社は今後、社会においてどのような存在を目指していきますか?

山崎:国が掲げるDXや、世界が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)に貢献している企業になりたいですね。

今まで、なんとなく企業が売上・利益・納税という責任を背負っていたことに加えて、今後は世界的に企業にタスクを持たせ、“企業が何をすべきか”というのが明確になってくるので、データベースから「こうしなさい」というような“ラストワンマイル・ワンプッシュ”ができたらいいなと思います。やはり、そのためにもデータが必要ですよね。

岩上:Wiz社の何個もある強みの中で、データ自体も強いぞ、という企業にしていきたいですね。

山崎:今までは販売リソースが強みのWizだったが、データもあるということになれば、無敵になっていくんでしょうね。

山崎:結論、「スマートにセルする」をやっていきたいですね。

岩上:スマートにセル!していきましょう。

さいごに

GIG代表の岩上氏とWiz代表の山崎が語る『SmartSellプロジェクト対談』をお届けしました。今後も様々な観点・人物から『SmartSellプロジェクト』の全貌をお届けしていきます。お楽しみに!

「データを使ったコンサルティングがしたい」、「若いうちから色々なことに積極的にチャレンジしたい」、そんな熱い想いをお持ちの方に向けて、Wizは様々な職種・ポストをご用意しています。ご応募お待ちしております!

▼採用サイトはこちら
https://www.wantedly.com/companies/grp-co-jp

【山崎 俊】
早稲田大学に在学中、日本有数のディストリビューターである大手通信商社にてアルバイトを経験。実績を評価され、学生の間に同社に部長職として入社。最年少執行役員となり数々の事業の立ち上げを経験。30歳になるタイミングでWizを設立し、8年目にして従業員者数1,000名超えの規模にまで成長させる。

【岩上 貴洋】
学生時代、モバイルマーケティング・ITベンチャー企業数社に参加する。在学中からアーリーステージを対象とした独立系投資会社にて、投資業務、コンサルティング業務に従事。2007年、株式会社LIGを創業し代表取締役へ就任。システム開発・デザイン制作・コンテンツマーケティング・シェアオフィス事業を展開し100人規模に成長させる。2017年4月、株式会社GIGを創業。